山形県の名物祭の上杉雪灯篭まつり
山形県の南部にある米沢市では毎年2月になると上杉雪灯篭まつりが行われます。
雪灯篭と雪ぼんぼりによって雪景色が照らされる様子はとても幻想的です。
地元はもちろん全国から多くの人が集まるお祭りとして人気を博しています。
ここでは上杉雪灯篭まつりの楽しみ方を紹介していくのでぜひ参考にしてください。
上杉雪灯篭まつりとは
江戸時代の名君として知られている上杉鷹山(ようざん)が治めていた米沢市は雪深い地域で道路わきには2メートルもの雪の壁ができる地域です。
そのため上杉雪灯篭まつりでは雪国ならではの雪の演出を使った演出がされています。
会場となるのは上杉神社の境内と米沢城址の松が岬公園一帯です。
毎年2月の第2土曜と日曜に開催されています。
会場では300基ほどの雪灯篭と1000個ほどの雪ぼんぼりに灯がともり見ごたえ抜群です。
雪のぼんぼりは積もった雪に穴を掘って作る方法とバケツに詰めた雪を逆さにして型を作って仕上げる方法があり、このお祭りでは両方のぼんぼりを眺めることができます。
冬の張りつめた空気の中に灯篭やぼんぼりの優しい灯がともるのは幻想的で心が温かくなります。
上杉雪灯篭まつりの起源と歴史
上杉雪灯篭まつりが始まったのは1978年です。
お祭りが始まる前年には市内の名士が上杉神社に集まって故人をしのぶために境内の雪の山に小さな穴を掘りろうそくを灯したことが始まりとされています。
その際のろうそくの灯が幻想的で感動したことから戦争で亡くなった御霊を慰めることと雪国ならではのお祭りで楽しみを作ろうということから始まったのです。
たくさんの雪灯篭は地元の企業や学生らが有志で集まって作っています。
祭の一週間前から有志の人たちが集まり作り始めるのです。
灯篭は一日では作れません。
踏み固めて1日から2日置いて土台をカチカチに固めないと形を作ることができないためです。
そのため一週間前から有志が集まって毎日少しずつ作って仕上げていきます。
ただ年によって降雪量が違うので雪が確保できるかどうかわかりません。
そこで雪があまり降らなかったとしには県境にある米沢市の白布(しらぶ)地域から雪を運んできています。
暖冬の場合には10トン以上もの雪を運んで制作するためかなり大変です。
しかしこのような苦労を重ねながら市民が一丸となって開催してきたことによって上杉雪灯篭まつりは地元を代表するお祭りになっています。
毎年プレ点灯から本番のお祭りまでの期間に全国から18万人もの来場客を迎える大規模なお祭りになったのです。
近年では雪が少ない年にも楽しめるようにと地元の高校生たちがキャンドルゾーンを作って盛り上げています。
キャンドルゾーンは絶景の写真スポットとして人気です。